HOME | dialogue | No.3 富士木材

第2話。ブランド体験の場をつくる。

富士木材株式会社 代表取締役社長 川口 祐介氏(静岡県富士市)
 

No.3 アウトプットの質を高める

藤田 [キト暮ラスカ]の空間が心地良いというお客様が増えて、フジモクで家を建てたいと言ってくださっているんですね。これはフジモクの家が構造や省エネなど長期優良住宅の基準を超える性能も担保しているという安心感も、パンフレットなどでお客様に伝わっているということですね。 
 
川口 そうですね。家づくりのお話をするときに、「フジモクの家は長期優良住宅の基準プラス耐震等級3で、制震装置も標準で付けて地震に安心な家ですよ」と言うと、「そこまでやってるんですか」とみなさん驚かれるんです。[キト暮ラスカ]の空間を良いと思っているところにさらに担保されて、そこまでの性能だったらまかせていいかなと思っていただけているのだと思います。 
 
藤田 家づくりの際に、最初から性能について考えるお客様は少ないと思いますが、実は重要なんですよね。僕は、注文建築の家づくりって結婚相手を見つけるのと似ているなと思うんですよ。ほとんどの人は一生に一度? の決断だし。最初は見かけが気になるけれど、いざとなると本当に大丈夫かなと不安になる。家をつくりたいという気持ちは性能などのデータの根拠から発生するのでなく、「いいな、欲しいな」という思いから発生するのだと思います。だから、木の空間の見た目は大事になるんですね。でも、実際にフジモクで家を建てるか建てないか判断するときには、当たり前に性能の根拠が求められます。 
 
川口 結婚か〜、面白いですね。確かに、感性が合う・合わない、好き・嫌いって、一番最初はすごく大事ですよね。ただ、感性だけでは最終的な決断はできないですから。感性で「いいな」と思っていただいた後から、性能について確認をすることで納得していただけているんだと思います。
 
藤田 この空間で感じたことと、構造や温熱性能について説明を受けたこと、その両方が納得できるから、「フジモクさんなら安心!」と自然と思えるんでしょうね。[キト暮ラスカ]で自分らしい素敵な心地良い暮らしが見つかり、フジモクの家なら感性と性能の両方が実現できるということですね。 
 
川口 [キト暮ラスカ]ができたことで、完成見学会の位置づけが変わりました。初期の集客のためのイベントではなくて、お客様の理解を深め納得していただくためのイベントに変わりました。実際にどういう家を建てているのかという確認の場になったと思います。そこは私たちも柔軟に考え方を変えていきました。 
 
藤田 それは、アウトプットの質が高まったということだと思いますよ。その質によって、相手にどう受け止められるかが決まります。人はアウトプットしか見ません。そこから、良い・悪い、好き・嫌い、の判断をします。でも実は、その裏側にあるものもきちんと感じ取っているんですね。[キト暮ラスカ]に対して感覚的に「いいな」と思うその背景に、見た目だけではわからない「フジモクの家づくりの姿勢や暮らしへのまなざし」という本質的なものが含まれていて、それも感じ取っているのだと思います。 
 
川口 「発信する側の無意識のアウトプット」ということですか? 
 
藤田 はい。先ほど川口さんもお話されていたように、暮らしの提案という方針によってスタッフの意識が変わったのもそれですよね。実際にお客様が[キト暮ラスカ]に来て、体験し、そして感情が動かされる。お客様はここで全てのことを感じ取っているんです。本来のアウトプットとは、意識的につくり出せるものと、その裏側にある無意識も含めて発信されるものなんです。 
 
川口 なるほどねー。確かにそうですね。 
 
藤田 [キト暮ラスカ]は、フジモクの家のブランド体験の場になっていると思うんですね。プロモーションはメッセージを一方的に送るのですが、ここは、実際に来て体験していただくことで、その空間とか、スタッフのふるまいとかやりとりなどを感じ取ってフジモクの家の印象へとつながっているのだと思います。この道筋が、まさしくブランディングなんです。それにしても企画の段階から、空間づくり、イベント開催へと川口さんの行動力には頭が下がります。
 
川口 いやぁ、お客様を含めみんなの力でここまでやってこられました。これからも[キト暮ラスカ]から木のぬくもり、暮らし提案を発信して、地域に根ざした魅力ある家づくりをお客様と一緒に続けていきたいと思います。 
 
藤田 お客様の心の琴線に触れる切り口と、ブランド・ストーリーや経験が、[キト暮ラスカ]やフジモクの家のいい記憶につながることを信じています。
 
 
2017年10月12日 キト暮ラスカにて 

     

 



ブルックスタジオ制作実例

>キト暮ラスカ

 

富士木材株式会社(フジモク)

1913年(大正2年)に川口材木店として創業。富士山麓の御用林から木を伐り出して製材するなど地域の木材を供給することを生業とした時代から、様々な木材(ヒノキ、スギから海外の米マツ、北洋カラマツなど)を扱う経験を経て、1975年(昭和50年)に木の家づくりをスタート。
 
▶︎フジモクの家ホームページ
▶︎富士木材株式会社ホームページ

 


 
※1)キト暮ラスカ:2014年2月に富士木材の新しい住宅ショールームとして誕生。ショールームやギャラリー、ショップにキッズルーム、木の工房や家づくりの資料館など、心地良い住まいとその暮らしから生まれる楽しみを様々なカタチで届けている。
※2)フジモクの家:富士木材株式会社 住宅部門のブランド名。フジモクの家は一本一本の木との出会いを大事にして、地域に根ざした快適で豊かな暮らしの提供に取り組んでいる。

contact
contact
ブルックスタジオでは、規模の大小や業種に関わらず、ご相談を承っています。
お気軽にお問い合わせください。
(オンラインでのご相談も承ります。)