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第1話東京で住み継ぐ家を、つくり継ぐ。

株式会社田中工務店 代表取締役 田中 健司氏(東京都江戸川区)
 

No.2 ブランディングにつながるプロモーション

田中 施工例カバーやシンボルマークをつくるときにもう一度、自社の正しい伝え方をしっかりと考えようと思ったんです。
  
藤田 伝えたいことが伝わっているのか、田中工務店さんらしさは伝わっているのかということを考えられたわけですね。 
 
田中 はい。実際、お客様の中には工務店が何をしているのか、よくわからない方もいるのではないかと思いまして。家をつくることは知っているけど、設計や性能にまでこだわってつくっていることは知らないんじゃないかと。それまで僕たちが掲げていたスローガンも、ひょっとしたら、お客様にはちゃんと伝わっていなかったのかもしれませんしね。
 
藤田 確かに自社の良さを客観的に伝えることは、工務店自身では難しいかもしれません。あらゆる情報を整理し、ストーリーを考えて効果的に伝えるのが、僕たちデザイナーの仕事。シンボルマークの制作は、もう一度自社を見つめ直す良い機会だったと思います。
 
田中 あれも言いたい、これも言いたいではダメなんですよね。情報を整理し、優先順位をつけて、メッセージを削ぎ落としていくことが大切だと身をもって知りました。
 
藤田 伝えたいメッセージが整理されて、ブランド・スローガンである「住み継ぐ家をつくり継ぐ」と、「田中の木組みが町並みをつくる」という意味を込めたシンボルマーク、そしてロゴタイプが一括りになって、強いメッセージを発信できていると思います。お客様との接点で、「良さ」「らしさ」を伝える最適なツールを有効に活用していくことが大切ですね。
 
田中 はい。藤田さんにお願いした展示会用パネルは、建物のイメージとキャッチコピーだけで表現していて、「住まいの展示会」の中でもすごく目立ちました。一瞬でどんな家をつくっているかが伝わるパネルでした。
 
藤田 そうですか。それは良かったです。ポスター、パネルはもちろん、封筒や名刺も含めたアプリケーション・デザインにまで細かく気を配ることが大切です。それが田中工務店さんのメッセージの伝わり方を大きく左右しますから。
 
田中 確かにそうですね。藤田さんのすすめで、裏面に内観の写真とスローガンを入れた名刺は、受け取られたお客様が、どんな家をつくっている工務店なのか一目でわかるようになっています。
 
藤田 以前、プロモーションをお手伝いさせていただいた工務店さんから聞いた話ですが、名刺を受け取ったお客様が「こういう名刺の工務店なら、ぜひ施工をお願いしたい」と言ってくださったそうです。たかが名刺、されど名刺。たった1枚の小さな名刺から、お客様は工務店が発するメッセージを無意識のうちにキャッチし、印象を形成し、信頼できるか否かを判断するのではないでしょうか。
 
田中 確かに、それはあると思いますね。
 
藤田 お話をお聞きして、制作者として嬉しくもありましたが、アプリケーション全てにおいてメッセージの伝わり方を丁寧に考えなければ、と改めて感じました。 
 
田中 同じメッセージを伝えるとしても、ツールによって伝え方や表現を変えるわけですね。 
 
藤田 そうです。お客様の理解にも段階があるし、デザインには目的を達成するためのメッセージがあります。そこを考えずに表面的にツールをつくるだけでは、発信側の意図は伝わりません。プロモーションの最大効果を狙うなら、同じクライアントであっても、ツールひとつひとつにフレッシュな気持ちで向き合い、全体最適を念頭に練り上げていくことが大切です。
 
田中 なるほど。自社の良さを客観的に評価して、お客様の視点になってメッセージを伝えるのは工務店だけでは出来ませんから。
 
藤田 「美しい意匠と確かな性能を両立する」というメッセージが、お客様との接点で上手く積み重なって、「東京で住み続けられる木の家をつくるなら田中工務店」という家づくりのイメージがお客様の心の中に構築できたのではないでしょうか。

     
 


ブルックスタジオ制作実例

>田中工務店
>東京町家
>東京家づくり工務店の会

 

株式会社田中工務店

東京江戸川区小岩に3代続く工務店。対象となる建築地の多くが都市部の狭小地でありながらも、意匠と性能の両立をモットーに、限られた空間に最良の質を有する住まいを提供。「長い時間で考える」という発想のもと、時の経過とともにその価値がますます明確になってくる住まいづくりに取り組んでいる。
 
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※1)OMソーラー協会:現OMソーラー株式会社/「環境と共生する地域建設の創造」を理念に、もともと自然が持っている力を利用して熱と空気をデザインする、OMソーラーシステムを開発・販売する会社。ブルックスタジオは1990年〜2015年までキャンペーン、プロモーションに携わる。
※2)東京町家:東京の工務店3社恊働の「東京町家をつくる会」が提案する、狭小敷地でも自然の摂理に従った工夫で、つくる快適な住宅のネーミング。
※3)野池政宏:住まいと環境社代表/一般社団法人Forward to 1985 energy life代表理事/NPO法人WOODAC理事/自立循環型住宅研究会主宰/暮らし向上リフォーム研究会主宰/その他、OMソーラーや全国のベンチマーク工務店のコンサルタント、販促ツールのプロモーションなど、住宅アナリスト。
その他、OMソーラー協会や全国のベンチマーク工務店のコンサルタント、販促ツールのプロモーションなど、住宅アナリスト。

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