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第3話。「山一」だからできること。

株式会社山一木研 代表取締役社長 林 俊哉氏(静岡県浜松市)
 

 No.2 情感として、心の中に記憶してもらう

藤田 CIによって山一木研さんの価値を探り出して磨くことができたので、その価値をプロモーションでどうやって正しく伝えていくか、が次の課題でしたね。 
 
 そうでした。CIでしっかりとコンセプトを明確にできていたから、会社案内や製品パンフレット、それからホームページへと適切なプロモーション展開ができたと思いますね。 
 
藤田 しばらくして「クラシイス」のプロモーションのご相談をいただきました。 
 
 そのときは「クラシイス」という名前もまだなくて。以前から天竜杉の集成材を使用したピアノ椅子の研究開発をしていたんですが・・・。いざ展示会へ出展する際に、どうすれば良いのかと悩み、藤田さんにご相談するのがベストだと。 
 
藤田 最初に何も塗装していない木目のきれいなナチュラルな状態の試作品を見せていただいて、あれがすごく印象的で。ピアノ椅子の定番の黒に塗装してしまうのはもったいない。木目を活かして売ることができないかとお話したのを覚えています。
 
 そうでしたね。結果、様々な暮らしの空間に溶け込む椅子を開発できたと思います。 
 
藤田 「暮らしの空間に溶け込む」というのが、身近に感じられて良かったんですよね。その上で昇降機能を活かして、子どもと大人が目線を合わせたり、お年寄りが座りやすい高さに調節できる。「リビングで使えるピアノ椅子」というコンセプトが伝わるように 「クラシイス」というネーミングが生まれました。機能やスペックで違いを出そうとしても、買う側からすればよく見なければわからないものです。「売れる」をつくり出すためには、この椅子によって暮らしの空間の中で起こる「コト」を伝えなければと思ったんです。

 
 椅子によって起こる「コト」か、なるほど。ネーミングが決まってからはパンフレットやホームページの専用ページもお願いしましたね。プロモーション・ツールのおかげもあって展示会では好評をいただきました。その頃から、山一木研が木工製品をつくれる会社だということが認知されていったように思います。 
 
藤田 認知度が上がって、周りの見方は変わりましたか? 
 
 はい。昨年、伊豆にある高齢者向け分譲マンションからお話をいただき、木製の大きな集合ポストをつくらせていただいたんですが、そのときも、山一木研のホームページから企業理念や「クラシイス」の雰囲気を理解して、声をかけてくださったと聞いて、とても嬉しく思いました。
 
藤田 なるほど! 最初に抜け出したかった「製函工のイメージ」から脱して、「木工メーカー」として認知されるようになったわけですね。それは山一木研さんの想いや志を含めた魅力や価値がメッセージを通して正しく伝わっているということですね。
 
 ええ、正しく発信していくということは本当に大切だと感じましたね。
 
藤田 そうだと思います。
 
 2011年のCIのときに社員全員分の名刺をつくりました。実は一度も名刺を持ったことのない社員もいたんですが、自分も会社の一員だということを自覚して、お客様だけでなく家族へも胸を張って「山一木研で働いている」と伝えて欲しかったんですよね。
 
藤田 それで社員の方の反応はどうでしたか?
 
 いやぁ、みんな感激していましたね〜。自信を持って名刺を渡して、それを受け取った人が「この会社なら良いものをつくってくれそうだな」と感じる。それも価値が伝わっていると言えますかね?
 
藤田 もちろんです! 名刺も会社の顔ですからね。それを自信を持って渡すことは相手の情感にも伝わります。CIによって、ビジュアルの統一だけでなく、考え方や理念が統一されて、そして社員の行動も統一されました。シンボルマークとロゴタイプを核としてコンセプトに沿ったプロモーション展開を的確に行うことで、山一木研さんの「技術」や「発想力」がしっかりと発信・共有されているからこそ、好意的認知から信頼、共感の情感が心の中に記憶されたんだと思います。それが「クラシイス」や分譲マンションの大きなポストへとつながっているんですよね。単なる露出をするだけではこうはいきません。

     

 



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株式会社山一木研

創業当初より培ってきた木を用いた梱包材の製造・梱包の技術と知識をもとに2007年より木工製品事業を開始。「木でつくる山一ならではの自由な発想と繊細な技術」をコンセプトに地球環境保護にも取り組みながら製品開発を行う。代表する商品にピアノ補助ペダル「M–60」、地元天竜杉を活用したピアノ椅子「クラシイス」がある。
 
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